■CASBEEの概要
□CASBEEとは
CASBEE(建築環境総合性能評価システム)とは、建築物の環境性能を独自の指標を用いて格付けする手法です。省エネルギーや環境負荷の少ない資機材の使用といった環境配慮だけでなく、室内の快適性や景観への配慮も含めた建物の品質を総合的に評価します。
□CASBEE評価ツール
下図のようなCASBEE評価ツールが存在します。評価ツールによって評価内容・項目等は異なりますが、CASBEE-建築(新築)、CASBEE-建築(既存)、CASBEE-建築(改修)、CASBEE-不動産、CASBEE-ウェルネスオフィス、自治体版CASBEE、といったツールが広く活用されています。
■評価方法
□評価対象建築物
代表的な評価ツールであるCASBEE-建築(新築)では、戸建住宅を除く全ての用途に適用が可能です。各用途によって評価内容や評価基準が異なります。
■CASBEE評価業務の流れ
弊社では、主にCASBEE認証及び自治体版CASBEE届出に関するサポート業務を行っています。
□CASBEE認証サポート業務
CASBEE認証とは、評価ツールを用いて自ら評価を行い、第三者機関が評価内容を審査し、的確であることを認証する制度です。用途、新築・既存を問わず、300㎡以上の建物であれば認証を取得することが可能です。弊社では、認証取得にあたっての事前検討から第三者機関への申請、認証書取得までの一連の業務に対応しています。豊富な経験をもとに、希望するランクでの認証取得や認証取得検討のための事前検証など、様々なご要望にお応えします。
■その他
□「CASBEE認証」と「自治体版CASBEE届出」の違い
CASBEE認証は、任意の第三者認証であるのに対し、自治体版CASBEE届出は、自治体によって定められた条例に基づく法的義務となっています。また、CASBEE認証を取得すると、認証書や認証票(認証マーク)が交付され、公式な結果として第三者に提示することが可能です。一方、自治体版CASBEEは、あくまでも自己評価であり、自治体がランクの認定を与えてくれるものではありません。従って、CASBEE認証の審査は厳しく、全ての評価項目における根拠資料の提示が求められ、いくつもの指摘・質疑に対応する必要があります。それに対し、自治体版CASBEE届出は、レベルの高い評価項目のみの根拠資料を求められることが一般的です。指摘の有無についても自治体により異なります。
□CASBEEと「省エネルギー計算」の関係性
CASBEEの評価項目の中に、省エネルギー計算の結果を使用する項目があります。CASBEEの評価項目にはそれぞれ”重み係数“が設定されていますが、省エネルギー計算の結果に関係する評価項目はその重み係数が比較的大きく、省エネルギー計算の結果によってCASBEE評価の結果が左右されます。高ランクでのCASBEE認証取得を検討されている場合は、省エネルギー計算結果も併せて検討することをお勧めします。
□「CASBEE-ウェルネスオフィス」について
CASBEE-ウェルネスオフィスは、スマートウェルネスオフィス(ワーカーが健康で元気に幸せに働ける新しいオフィスモデル)の概念をもとに開発されました。通常のCASBEE-建築とは異なり、運用管理やプログラムを含めて評価を行うため、図面だけでなく、運用に関する資料等もご用意いただく必要があります。(例えば、メンタルヘルス対策、医療サービスなどの取り組み状況のわかる資料など)